お互いの家族が一緒に暮らし、新しい家族として動き出した、割とはじめの段階のことでした。
彼と私は、想定していたよりも頻繁に衝突をしていました。
理由は子供のこと。
基本的に子育ての方針です。
子供にはこう接するべき、子供にはこれが良い。
お互いに自分が今まで子供に接してきたやり方が最も適していると思っているので、相手の子育てを受入れられなかったのです。
もちろん受け入れようと努力はしていました。
しかし、どうしても、自分のやり方の方が良い気がして、その話題が出るたびに衝突。
なかなか難しいなとお互いに感じていたと思います。
そんな時、次女ちゃんのお部屋から衝撃的な言葉が書かれたメモが出てきました。
彼から深刻なお話
その日も、毎度ながら彼と私は子供のことで小さな衝突をしていました。
これはまた大きくなるかなぁ。でも私も譲れないなぁ。なんて思っていた時、彼の口から一言。
「次女の部屋から『死にたい』と書かれたメモが出てきた。」
衝撃でした。
思春期はそんなこともある時期かなとは思いつつ、なんだかまだまだそこには到達していない気がして・・・。
つまり、完全に娘ちゃんたちの成長スピードに、私が到達できていなかったんだと思います。
そして話を聞くと、それが発見されたのは、少し前の、彼と次女ちゃんが夜に急に部屋掃除をした時のこと。
時系列的に話を聞くと、ずっと部屋を掃除しない次女ちゃんに、彼がしびれをきらしており、その日に、再度次女ちゃんに部屋の掃除をするように指示をしていたようです。
しかし、彼が子がめと私と一日過ごして家に戻ると・・・
彼が想定していたより作業は進んでいませんでした。
そこで、彼も手伝う形で次女ちゃんと2人でその時間から部屋の大掃除がはじまったとのことです。
そして、その掃除のさなかに彼がたまたま目にしてしまったのが、先ほどのメモ。
その時彼からやんわりとそのメモについて次女ちゃんに触れるも、うまく話しは運ばず。
事態を重く見た彼が、それを解決すべく、翌日に次女ちゃんを一人連れ出し、子がめと私は置いてきぼりにされた、ということでした。
とにかくメモの内容が衝撃的だったことと、そしてその伏線を教えてくれていれば、あの時あんな思いをしなくて済んだのに。
正直、瞬間的にそう思ってしまいました。
次女ちゃんのことはもちろん心配しました。
でも、自分の心を優先していたのかな。
それとも、今全てが終わって、落ち着いてそう考えているのか。
正直、わからないです。
しかし、今となって思い返すと、何よりも私の心の中の割合で大きかったことは、彼がそれをリアルタイムに私に伝えなかったこと。
彼はやはり自分一人で解決しようとしていました。
結局、次女ちゃんを取り巻く問題は、一緒に過ごす中でその後も良くなることはなく。
その日までも、なかなかに色々とありましたが、その日以降も問題は次々と、そして深刻になっていきました。
そして遂に、私も問題解決に向けて、「協力してくれないか。」と、この後かれから要請を受けることになったのですが・・・
それは本当に彼の手に負えなくなったと、彼が実感した時。
私より、カバー力も実力もある彼がお手上げということは、当然私にもお手上げ。
そして彼も私もその方面はもちろん素人。
解決の方向性も、私としては下手に素人がこねくりまわして更に良くない方向に導くのもよくないので、すぐに専門家を入れた方が良いと思いました。
対する彼は、とにかく家庭内で、というか次女ちゃんの気持ちを尊重して何も動けない。
もちろん私も軽々しく「専門家」と口にしたわけではなかったです。
人によっては拒否反応がでる言葉。
自分の子供が、専門家の助けが必要=普通ではない、と言われて彼から反発が起きるかもしれない、最悪関係が終わるかもしれない、とは思いました。
しかし、私たちの関係がどうこうよりも、次女ちゃんが抱えている問題は大きな問題だし、話を聞く限り、もはや彼と私で解決できるとは思えませんでした。
それに、私にはもう一つ気がかりなことが・・・
次女ちゃんからそんな話を聞いたことがあったわけではないですが、もしかしたらこれらの原因が私(と子がめ)かもしれないということ。
長女ちゃんとは、一度お互いの家族がはじまる前に終わりがくるかも、という時に、心のうちをさらけ出してくれたことがあり、心が通ったと感じていました。
しかし、それまで逆に関係を築けていると思った次女ちゃんの反応で、正直私は自信をなくしていたのです。
つまり、次女ちゃんの頼るべきパパも長女ちゃんも、子がめと私を快く受け入れている。
それで次女ちゃんも追随しているが、次女ちゃんは本当は私たちのことを快く思っていないのかも・・・
そんな不安が私の中で芽生え始めていました。
行き場のない怒りの矛先は親である彼へ
結局その後は、彼の方針で専門家を入れることなく彼が次女ちゃんと合間を見て話しをする。
そんな日々を続けていました。
そしてわかったことは、そのメモは私たちがくるよりも前にかかれたものであること。
死にたい。
死にたい。
死にたい。
死にたい。
自分なんていなくて良い。
衝撃的な内容でしたが、なんだかぼーっと、ニュースやドラマをみているような気持ちでいました。
衝撃的だけど、思春期ってこんな時あるよな・・・
しかし、衝撃を受けたのは、他にもノートが出てきてそこに書かれていた他の言葉たち。
彼が発見したノートを私にも見せてくれたのです。
お前がいなくなれば良い。
お前がそんなことを言って、お前がいなくなれば良い。
うざい。
死ね。
自分ではなく特定の誰かに向けたメッセージ。
衝撃を受けている私に彼が続けました。
「この『お前』は俺(パパ)のことだって。」
次女ちゃんと彼のどんな流れで、彼がそれを特定できたのかわかりませんが、彼は全てを納得したようで、私に伝えました。
私が理解したことは、次女ちゃんが思春期特有の(?)そんなフェーズにいて、なんだか日常がうまくいっていないようだということ。
そして、その行き場のない怒りの矛先が彼に向いているということ。
冷静に落ち着いた今は、次女ちゃんがそれだけ彼に子供として甘えているということ。
それだけ次女ちゃんと彼の間に信頼関係ができているということ。
と考えることもできたのかもしれません。
しかし、当時その渦中にいた私は、自分や、自分をとりまく環境がうまくいかないことを八つ当たり的に彼にぶつけ、彼を「お前」呼ばわりしていることや、自分の責任を転嫁して理不尽に彼を責め立てる次女ちゃんに、ショックと憤りを覚えました。
お付き合い期で衝撃を受けた一つに、娘ちゃんたちがまったく家事ができなかったこと、ということがありました。
シングルファザーの彼に、中学生と小学校高学年の次女ちゃん。
その情報だけを聞いて、勝手に娘ちゃんたちはある程度の家事ができると思い込んでいました。
そして話を聞いて、彼が私と出会ったころ、彼はまだ離婚が成立して半年。
百歩譲って、半年だとそんな余裕なんてなかったのかな、なんて思うこともできましたが、詳しく話をきくと、子供たちが生まれてからの家事は基本的に彼。
そんなパパの行動を当然のこととふるまった元奥様の責任が大きいですが、それにしても、自分たちを頑張っていつも支えてくれるパパに報いようという気持ちがおきないものか・・・
娘ちゃんたちがその、2人が彼にするように私にも接してきたからかもしれませんが、2人のその彼の愛に報いようとする姿勢が見えないことが、私の中の黒い気持ちをどんどんと育てていくことになりました。
結局、そんなメモやノートは発見されたが、今現在はそんな思想は落ち着いてそうだ、と彼が結論付け、その出来事は彼と私の胸にしまい、日常を送りました。
しかし、次女ちゃんは大なり小なり数日に1回は何か問題を起こして彼を怒らせる・・・
もしかしたら他のノートができていたんじゃないかな、と思っていました。
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